「麻」の定義(麻の種類について)

日本では、一般的に「麻」というと、複数の植物を総称して使われることが多いです。とくに繊維を採れる植物を「麻」という言葉でまとめられます。

そのため、日本で「麻」というと50~60種類ほど種類がある、と言われています。

よく使われるのはスライドにあるような植物ですが、ご覧いただいて分かるとおり、植物学的な分類では異なっており、姿も特性も栽培方法も変わってきます。

麻というものを理解する上で、また、人とコミュニケーションする上で問題になってくることは、麻には種類があるという事実を知らず、人それぞれで「麻」に抱いているイメージが異なる、という点にあります。

・麻といえば、リネン衣料のような服を思い浮かべる人
・麻といえば、コーヒー豆を入れるような麻袋(マニラ麻)を思い浮かべる人
・麻といえば、荷物をまとめるような麻紐(ジュート麻)を思い浮かべる人

といった方々同士では、正確なコミュニケーションをとることができません。

よって、普段の生活において、「麻」に触れたとき、また、人とコミュニケーションをとる際には、『いったいどの麻か?』を意識していただくことが大切になります。大麻を正しく理解いただくためにも、ご留意いただけますとと思います。

なお、本Webサイトで、ただ単に「麻」と言うときには「アサ科の麻=大麻・大麻草(ヘンプ)」を指します。

 

◆(参考)広辞苑における「大麻の定義」

逆に「大麻」の定義はどうなっているかご存じですか。広辞苑での定義を紹介いたします。

たい-ま【大麻】 の定義(広辞苑)

①伊勢神宮および諸社から授与するお札。

②幣(ヌサ)の尊敬語。おおぬさ。
[注]ヌサ=神への供え物や、罪を祓うために使用する物

③麻(アサ)の別称。

④アサから製した麻薬の総称
(マリファナ、ガンジャ、ハシシュなど)

...と、【大麻】の定義第一意は、『伊勢神宮のお札』だったりします。

日本人は長い間、植物としての大麻は単に「麻」と呼んできました。

明治時代になって、亜麻(リネン)などが日本に流入し初めてきて、区別するために「大麻」という表現を取り始めた、という説があります。そのため第3意となっているものと考えています。

マリファナなどの嗜好品が日本で流通し始めたのも戦後ですので、その意味で第4意にくるのも納得です。

  

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